鳩はどのくらい種類がある?

公園や街中でよく見かける身近な鳩

世界では300種類もの鳩がいますが、日本で繁殖している鳩の種類はいったいどれくらいでしょう?野生の鳩の仲間は細かく分類するとたくさんありますが、主にキジバト・アオバト・シラコバト・カラスバト・ベコバト・キンバトの6種類です。公園や街中でよく見かける鳩は、「ドバト(カワラバト」と呼ばれている鳩になります。そもそも「キジバト(ヤマバト)」は、日本で生息していた種ですが、「ドバト」は日本に輸入されたもので中央アジアやアフリカ、ヨーロッパ等に生息する「カワラバト」の家畜品種となり、野生の鳩としては分類されません。ここでは一番よく見かける2種類の鳩をご紹介します。

公園や街中でよく見かけるドバト(カワラバト)ですが、見た目の特徴は首の周りに緑や青色のような毛が生えています。ドバトは、もともと海が迫った断崖絶壁の割れ目など高い場所に巣をつくる習性がある鳩のため、マンションなどの高層の建物や、観光ビルなどの商業施設にも巣をつくり糞害が問題視されています。そんな厄介もののドバトは、かつては軍隊・新聞社などで、遠隔地の通信利用に訓練されたいわゆる”伝書鳩”の歴史があります。第二次世界大戦後は、有線および無線通信技術の発達によってほとんど利用されることが無くなり、主に競技用(レース鳩)で利用されています。

ドバト(カワラバト)に次いでよく見かけるキジバト(ヤマバト)は、ドバトよりも体が小さく、首には青と黒の横縞模様があり翼には鱗模様があるのが特徴です。世界的には限られた地域にしか生息していない貴重な鳥で、北海道では夏鳥として夏の間だけ渡って来る渡り鳥です。日本本州やその他の地域では留鳥で、一年を通して日本国内で活動し繁殖しています。そんなキジバトは、昔から幸運を呼ぶハトとして親しまれています。キジバトは夫婦で仲良く子育てをする鳩なので、家にキジバトの巣があると、夫婦円満や家内安全など幸運を招くといわれています。

鳩の中でもキジバト(ヤマバト)は狩猟ができる鳥に選定されています。もちろん、狩猟には狩猟免許を取得したう上、都道府県に狩猟者登録し、法令で定められた制限を遵守しなければなりません。ドバトは鳥獣保護管理法で捕獲・駆除の他、巣や卵、雛を採ったりすることは禁止されていて、捕獲・駆除をする場合は、市区町村に申請が必要になります。鳩は昔から人間に身近な鳥ですが、意外と知られていないことも多いのではないでしょうか。